PDCAと有言実行

2019.09.24発行 Vol.351
PDCA(Plan、Do、Check、Action)という言葉をよく聞くと思います。計画し、実行し、それをチェック修正して、再度やってみるということです。先日の東京や大阪での実践セミナーでも触れましたが、私はこの本質は、2つあると思っています。一つは「有言実行」です。Planの段階で目標を明確にするわけですから、まず、「有言」があります。そしてそれを実行するわけです。
これは、個人でも同じです。経営者は会社全体の目標を遂行することがもちろん大きな仕事ですが、それに埋没することなく、個人の目標も持つべきです。そして、やることをまず口に出して言ってみる。できれば、多くの人の前で公言するのです。それも大きなことを言うのも悪くはありません。
私は、本を書き始めたころ、当然ですが、それほど売れませんでした。新聞などを見ていたら、「10万部突破」だとか、中には「100万部!」などという広告が出ます。それを見て私は、1冊で100万部は無理でも、100冊出せば100万部の発行部数になるのではないかと思い、「100冊書く」ということを周りの人に話し始めました。

もちろん、周りは「でかいことを言う」と思っていたと思います。「そんなのできっこない」と私に面と向かって言う方はいませんでしたが、無理と思うか、適当に聞き流していた人も多いと思います。その後、25冊目が出たときに出版記念パーティーをしましたが、そこに来られたお客さまは「100冊」はまだ無理でないかと思われていた方も多かったと思います。
50冊のパーティーを開いた時には「100冊も見えてきたね」とおっしゃる方が増えました。そして、2014年に100冊目のパーティーを開いた時には、「次は200冊」と多くの方がおっしゃってくれました。おかげさまで先日単著で146冊目が出ました。

累計発行部数も380万部を超えました。有言実行ができてほっとしています。
PDCAの二つ目の本質は「反省」です。計画したとおりにものごとが進むことはそれほど多くないかもしれません。そうした場合に、計画を修正するわけですが、そこには、なぜうまくいっていないのかを素直に謙虚に反省する必要があります。言い方を換えると、うまくいかない原因を、正確に把握しなければならないということです。そうでないと、正しい修正案を出すことはできません。もちろん、計画を立てた人の面子や、こだわりもあるでしょう。しかし、そういうことも含めて、すべて素直に謙虚に反省する必要があるのです。
逆の見方をすると、素直で謙虚でなければ反省ができず、その先の発展も望めないということです。物事を成し遂げる人は、総じて素直で謙虚です。うまくいかない時や自分や自社が進歩しないときこそ、私も含めて、自分自身が素直か謙虚かを見つめなおすことが大切ですね。

【小宮 一慶】
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