目標達成のために大切なこと

2014.01.28発行 Vol.215
 先日、私の会社で「どうしたら目標を達成できると思うか」という質問を何人かのスタッフにしました。質問を受けたそれぞれの人が「具体的なものにする」、「期日を決める」、「少し背伸びしたものにする」・・・など、いろんな答えを言ってくれました。

 もちろん、彼らの答えは間違いではありません。

 私も、毎月1日に月間目標を仕事とプライベートで立てることにしていますが、できるだけ具体的で、やったかやらないかがはっきり分かるものにしています。もちろん、月間目標ですから、その月のうちにやるという期日もあるわけです。

 しかし、それだけでは、なかなか目標達成はできません。そのとき、私は、私の顧問先さんで社員さんの目標達成が比較的うまくいっている会社の例を出して話しました。ポイントは、目標をいつも見ることができる状態にすることが大切だということです。どんなに具体的で、少し頑張れば達成可能な目標でも、日常業務が忙しいと、目標自体を忘れがちだからです。その会社では、毎月、お客さま第一の小さな行動について、各人が目標を立てます。しかし、最初の頃はそれがなかなか達成できませんでした。達成できない理由のひとつに、「忙しいので忘れてしまう」という声が少なくありませんでした。

 それでも、粘り強く、お客さま第一の目標を毎月設定していたのですが、そのうち一部の人たちが、立てた目標を「パソコンを立ち上げたときに画面に出るようにする」、手帳を開いたところにポストイットで張る、など毎日見えるようにしました。そして、多くの人がそれぞれ工夫して、毎日、目標を見ることができるようにしたところ、達成の度合いが格段に上がったのです。つまり、毎日目標を見るということがとても大切なのです。この会社では、この他に、上司と相談してお客さま第一の小さな行動の目標を決める、月末には、自身の評価とともに、上司が必ず評価とフィードバックを行っています。これは立てる目標の精度を上げるのに役立っていますが、あくまでも自身が目標を常に認識していることが大切でしょう。

 私事で恐縮ですが、今週末に私にとっての100冊目の本が出ます。「単著で100冊」ということを目標にしてきましたが、ようやくそれが達成できそうです。ちょうど20年前から本を書き始めましたが、最初のころは本を出してもほとんど売れず、何冊出しても、初版でおしまいという時期が何年も続きました。そうしたときに新聞を見ると「大増刷、10万部」とか、中にはミリオンセラーとなった本の広告も目に入ってきます。

 本を出し続けても、なぜ売れないのかと思ったこともありましたが、発想を変えて、「100冊書いて、100万部になれば良い」と思うことにしました。目標を100冊としたのです。周りにも「100冊出版するからね」とよく話したものです。最初は、皆は「大きなことを言っている」と思ったことでしょうが、私としては、必ずできると思っていました。毎年、数冊を出版すれば65歳くらいで達成できると考えていました。

 おかげさまで、実際には9年前倒しで達成できそうです。今月末にディスカヴァーさんから出る『社長の心得』という本が100冊目の単著となります。累計発行部数も280万部となります。もちろん、私を支えてくれた多くの方たちのおかげと、運が良かったということは間違いありません。それとともに、「100冊、100冊」としつこく言い続けていたことも大きいと思います。

 皆さんも、目標を立てたときは、それを毎日見える状態にする、言い続けるなどをすると効果的だと思います。そうしなければ、毎日の忙しさにかまけて、目標の達成がどんどん後ろ倒しになるのではないでしょうか。