努力と評価、幸せと成功

2015.09.24発行 Vol.255
 昨日フェイスブックにも簡単に書いた話ですが、努力することはとても大切なことなのですが、評価や結果を気にせずに努力を続けている人がいることはとても残念なことだと思っています。評価とは、お客さまや働く仲間に喜んでもらう、資格を取る、社会から認められるなどです。プロ野球選手が、いくら努力しても本番の試合で打てなければ誰も評価しません。努力しなければ結果は出ませんが、努力しているだけではどこにも到達しないことも少なくないのです。努力するからには、人から評価を受けるレベルになることが大切です。そうでなければ、誰も喜ばせることはできませんし、社会にも貢献しません。

 以前、ある銀行の支店長さんに教えてもらった「散歩のついでに富士山に登った人はいない」という言葉が私は好きです。目標を持たなければ、努力を単に続けている人は、近所を必死で散歩しているだけに終わるかもしれません。人の評価を気にせずに努力している人は、目標を定めずに努力をしているように私は思えるのです。繰り返しますが、努力をすることはもちろん大切なことなのですが、目標なしの努力というのは、結局は、人に喜んでもらうこともできず、「努力の自己満足」で終わっていることが多いのではないかと思うのです。以前、あるテレビ局の人と話していたら「良い番組を作ったら、視聴率が取れなくてもいい」というようなことを言ったので、私は即座に「良い番組なら、視聴率はとれるはずだ」と反論しました。世間からの評価ということを気にせず、自己満足で終わってしまうからです。もちろん、視聴率のために番組を作ることは良くないと思いますが、良い番組であれば、結果として視聴率はとれると私は考えているのです。

 同様に、「お客さま第一」ということを言わない会社はないと思いますが、お客さまに喜んでいただくというのは、もちろん大切な評価です。評価のために仕事をしろというのではなく、評価されるぐらいの仕事や努力をしなければならないと言っているのです。ましてや、プロならお客さまだけでなく、社会からも評価されるようなレベルの仕事をしたいものです。

 この話は「幸せ」と「成功」という話と共通していると私は考えています。幸せというのは、自分で決めるもので、自分が満足していれば幸せです。しかし、成功とは他人が決めるものだと私は思っています。理想は、お客さま、働く仲間、そして社会からも十分に評価され、そして自分でも満足のいく人生を送ることですね。

 私は「GoodはGreatの敵」だという『ビジョナリーカンパニー②』の冒頭の言葉が好きで、講演でもお話をしますし、自分にもよく言い聞かせています。ある程度努力して、そこそこの状態になって、それで伸びなくなる人がいるのは、とても残念なことですが、「Good」な状態に満足しているからでしょう。本人は幸せかもしれませんが、それでは成功とは言えませんし、社会への貢献も少ないのです。

 自己満足で終わることなく「なれる最高の自分」を目指しながら、自分の生きる意義である「目的」や周りの人や社会からの評価を含めた「目標」をしっかり持つことが大切だと思います。