前向きに考える

2015.09.08発行 Vol.254
 昨日(月曜日)の日経新聞朝刊のコラム「春秋」を読んでいたら、エジソンの話が出ていました。そのコラムによれば、エジソンという人はとても前向きな人だったらしく、工場で火事が起きた時に、実験用施設が燃えてしまったのですが、「これは、もっと良い施設に変えるチャンスである」と考えたそうです。また、電球の試作に1万個失敗しても、「うまくいかない方法を1万個見つけただけだ」とあります。とても偶然ですが、この日の読売新聞の朝刊のコラムにもエジソンが登場していました。また、日経のコラムには松下幸之助さんのことも書かれており「好況よし、不況またよし」と書いてありました。やはり、とても前向きな方だったようです。

 講演でときどき「成功する」ための心構えということをお話ししますが、人が成功するためには、①前向きであること、②利他心をもつことの二つが大切だというお話をします。先ほどのエジソンや松下さんではありませんが、成功している人は、やはり前向きだからです。前向きであれば、同じものを見ても「できる」と考えますが、後ろ向きなら「できない」理由を考えます。結果が違ってくるのは明らかです。また、前向きの人は明るいですから、周りの人から好かれるということもあると思います。何でも前向きというのも、危なっかしいところがありますが、やはり、前向きが大切です。

 前向きというのは、起きていることに対してそれを素直に受け入れることが、まず大前提だと思います。起こったこと、過去のことは変えられません。それを批判的に考えずに、素直に受け入れれば、対処するための良い知恵も浮かんできます。否定的に考えていては、良い知恵どころか、心も暗くなり、負のスパイラルに陥ります。松下さんは「順境も、逆境もそれを素直に受け入れ、逆境のときは卑屈にならず、順境のときにはうぬぼれないことが大切だ」とおっしゃっていますが、どんなときにも、素直でいることが、前向きの大前提だと思います。

 自分にとって都合の悪いことを受け入れないということは、結局、周りの環境を非難していることになります。自分は悪くないのに、周りが悪いということになると、自分から何かをしようとか、自分のどこかを変えようという気持ちにはなれません。環境や周りの人に変わることを期待してしまいます。一方、起こったことや環境を受け入れると、自分でできることを探すことになります。そうすると、対応が前向きになり、新たな展開が始まると思います。

 ところで、私は、人が前向きかどうかの判断ポイントは、「人を心から褒めることができる」かどうかだと思っています。誰にでも良いところと悪いところが必ずあります。その両面のうち、良い面を見ることができる人が前向きなのです。逆に、人の良いところを褒めることを習慣化することで、前向きになれるのではないかとも思います。