モノ消費よりコト消費

2018.05.08発行 Vol.318
ゴールデンウイークも過ぎましたが、皆さんはゴールデンウイークをどう楽しまれたでしょうか。私は、ところどころで仕事がありましたが、残りの時間はゆっくりと物書きをして過ごしました。ひとりで物書きをするのが結構好きです。

そのゴールデンウイーク中での仕事のひとつが、大阪の毎日放送での「VOICE」という夕方のニュース番組への出演でした。もう、この番組に出演して5年になりますが、5月4日の出演では、ゴールデンウイークということもあり、結構やわらかめの話題が多く、とくに「肉フェス」と「餃子フェス」の話題に45分間の生放送の中で20分ほどの時間が割かれていました。「肉フェス」は大阪市内の長居公園、「餃子バル」は大阪城公園での開催で、期間中万人単位の人が訪れるというビッグイベントです。イベント会場では、食事ができるだけでなく、ステージでのパフォーマンスも行われています。値段的には、近くの一般的な居酒屋さんや焼肉屋さんで食事するよりは少し高いかなという感じです。

このところの消費の動向を見ていると、もちろんモノを買うということが大きく衰えたということではありませんが、「コト」に対しての消費が増えていると言われています。モノを買って保有、使用するという喜びだけでなく、食べることに加え、イベントに参加する、経験するという、その場で消えてしまうことでも良い思い出になることにお金を使う消費者が増えているということです。音楽の世界でもCDの売上げが減少する中、コンサートなどのイベントの売上げは増加していると聞きます。

モノ余りの時代で、必要なものがそろい、また、贅沢を言わなければ、ユニクロやニトリなどで普段使いするものなら十分間に合う時代です。また、都会ではカーシェアも進み、所有という概念も変わりつつあり、それにともないお金の使い方も変わってきていると感じます。
そうした中で、「経験」や「思い出」というものに価値を見出す人が増えているのだと思います。イベントはそうした経験や思い出つくりのお手伝いをしているとも言えますね。

この傾向は日本人だけではなく、日本を訪れる外国人旅行者でも多く見られます。中国人観光客がドラッグストアや百貨店で化粧品や医薬品を大量購入する光景は今でもよく見かけますが、温泉地やテーマパークなどでも外国人観光客を本当に多く見かけるようになりました。温泉地の中には着物や浴衣の貸出しを行い、観光客をもてなしているところがあります。城崎温泉などでは、外国人観光客の取り込みに成功し、活気を取り戻しています。
消費者の嗜好が変化している中で、その変化を見逃さないことが大切だと思いました。

【小宮 一慶】