コロナウイルスと世界情勢

2020.03.24発行 Vol.363
日本では、一部の行楽地に人が戻りつつあるなど、少しコロナウイルスの問題が落ち着いてきたように見えますが、世界の各地では感染爆発が起こっていて、日本と比べ物にならないくらいの状況となっているようです。海外にいる後継ゼミやコンサルタント養成講座の卒業生、お客さまから教えてもらったようなことも含めて、現状や今後の国際情勢について私の考えを説明します。
感染が最も深刻なイタリア北部では、その地域に住む私の知人から聞いた話では、その方と関わりのある人が何人も亡くなったということでした。イタリアほどではないフランスでも、ウイルスに関係して1日で100人以上亡くなる日もあり、外出禁止令が出ています。①食材などの買い物、②薬局や病院など健康上の事由によるもの、③家族の看病もしくはひとり親が子供を預けに行くこと、④一人での20分以内の散歩、以外はすべて禁止で、違反すれば135ユーロ(約1万6千円)の罰金が科されるということです。
中国の湖北省で工場を操業している方からは、最近でもまったく通常の操業はできていないという話も聞きました。
日本以外の国では、パニックと言っていい状況が起きているのです。日本でもこのようなことが起きないとは限りません。
私が懸念していることがいくつかあります。
まず、オリンピック・パラリンピックはこの状況では行えないでしょう。安倍首相が「完全なかたちで」と表明していましたが、これは、世界中から選手が集まり、かつ観客を入れてということですから、この状況ではなかなか難しいと考えられます。米国のトランプ大統領が「1年後、無観客はない」旨の発言をしていましたが、世界で最も情報を持っているであろう米大統領の発言は単なる感想ではないと考えられます。1000憶円で手に入れたオリンピックの放映権を持つ、米国の3大ネットワークの1社の意向をくんだとも考えられます。
北朝鮮の状況も心配です。このところ「飛翔体」の発射を行っていますが、これもコロナウイルスから国民の関心をそらし、国内引き締めを図っていると考えられます。北朝鮮の現状でコロナウイルスが蔓延するようなことがあれば、政権基盤を大きく揺るがせることにもなりかねません。北朝鮮の政権が崩壊すれば、朝鮮半島や極東アジアがパニックになることは容易に想像できます。
また、米国はカナダ国境に続いてメキシコ国境からの入国を制限するようになりましたが、世界中で入境制限が増加している状況です。これはもちろん、人や物資の動きが滞りますからビジネスにも大きな影響が出ることは必至ですが、人と人とのつながりや意識の共有がこれまで以上に難しくなるということだと思います。ウイルス騒動以前から内向きの国家主義が増幅していた中での入境制限は、このことを助長させるのではないかと懸念しています。
いずれにしても、この状態がしばらく続くと考えられます。何度もお話したように、企業経営者は手元流動性(現預金)をしっかり確保しておくことが肝要です。そして、次にウイルス騒動後への飛躍の準備をしておくことです。
【小宮 一慶】
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