アイルランド、フィンランドを訪問して思ったこと

2016.10.25発行 Vol.281
今年もお客さまと一緒に、海外ビジネス視察ツアーに行ってきました。1999年以降、2001年の米同時多発テロの年を除いて毎年行っていますから、結構な回数行ったことになります。今年は、アイルランドとフィンランドを訪問しました。

アイルランドで印象的だったのは、Viddyad社というネット上で使う動画を簡単に作るソフトを開発している会社を訪問した時のことでした。そのソフトが、とても簡単に、安く動画を作れることにも驚いたのですが、もっと驚いたことは、その会社は、ダブリン市内のインキュベーション施設にあったことです。インキュベーションというのは、元々は英語で卵などをが「孵化」することを言い、ビジネスの世界では新興企業などを育てる場所などを指します。そのインキュベーション施設は、ショッピングセンターの中にあり、そこで働く人にとって食事や買い物が便利なのですが、何より私が驚いたのは、そのインキュベーション施設の運営主体がグーグルだということです。グーグルは、そのような施設を世界に他にも持っているとのことでしたが、グーグルにとっては、そこから新しいビジネスチャンスをいち早く見つけ出すことができるのです。

私は、経営者の方々に、自社の事業が順調でキャッシュフローを十分に生み出すようになったら、その資金を他社と比べて優位性が出る分野に投資することが大切だと説明しています。まさにグーグルは、潤沢な資金の一部を次のビジネスの種を探すのに使っているわけです。そのインキュベーション施設には、他にも多くのベンチャー企業が入居していましたが、彼らも同じような環境でお互いに刺激しあっているとともに、グーグルに倣って、あるいはグーグルとともに飛躍しようと考えているのでしょう。

フィンランドでは、当社の北海道の会員企業さんのご紹介で、世界的に有名なバブルの製造会社を訪問しました。ここでは、工場も見せてもらいましたが、日本の「カイゼン」の手法を取り入れているという話を聞き、ちょっとうれしく、そして誇らしく思いました。ヘルシンキでは、介護施設も訪問し、そこの食堂でサービスを利用している人たちとともにブッフェ形式の昼食をいただきました。もちろん、ぜいたくなものではありませんが、温かい雰囲気の中、とても美味しい食事でした。

毎年、色々なところを訪問し、多くの人や会社から学ばせてもらい刺激を得ていることをとてもうれしく思っています。

最後に、今年は当初、ドイツに行きたいとも考えていたのですが、テロの問題などがあり断念しました。世界の治安が悪化しているように思いますが、どの国でも安心して行ける時代が早く来てほしいものですね。

【小宮 一慶】